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立正大学体育会剣道部 指導関係スタッフブログ「真面」 MAMEN

「巣立っていきました…」

監督の和田です。

東京は積雪が27センチに達し、1969年に観測した30センチ以来、実に45年ぶりとのこと。
たしかに、私も東京に20数年住んでいるが、こんなに積もったのを見たのは初めてだった。

そんな日だったが卒業生送別会及び2月期草稽古会が行われた。

朝の時点ではうっすらと積もっている程度だったが、稽古が始まる12:30頃には絶え間なく降る雪に校内は一面白銀の世界。
この日わざわざ秋田から参加してくれた渡部憲亮(H21卒)が雪を運んできたのか…。

さて、9:30から学生幹部と簡単に今後の打合せを行い、10:00からは第二回橘錬成会の準備委員会を実施。
全体会議はこの日が最後。
最初に現在の参加予定が15校(182名)ということを報告し、各担当部の役割を再度確認し、最終的な段取りをした。
なお、参加チーム数が当初の予定を上回ったため、6試合場から8試合場にすることも検討することとなった。
かなりインパクトのある錬成会になりそう。
参加いただいた高校生・高校教員の皆さまの満足度が高まるよう、気を引き締めて準備をしていきたい。

そして、12:30からは2月期草稽古会 兼 送別稽古会。
私は、四年生全員と稽古。
と言っても、最初に掛かり稽古を受けて、地稽古をして、再度掛かり稽古を受けて、切り返しで終了。
ヘロヘロになっていました。

でもね、最後までヘロヘロになりながらもやりきってくれました。
稽古を受けていて、入部した当時から今までの事を思い出していた。

懸人は腰の手術をした影響で入部当初は稽古が満足にできず、マネジャーになることを薦めたこともあった。三年生の合宿では私との地稽古中に「なんでこんなに当らないんですか…」と涙する場面もあった。
何回も私に叱られ、それでもかわいげのある学生だった。
すぐに泣くわりにつっぱって、でも気が小さいから悩んで。。。
愛すべき男である。
一番おもしろかったのは、掛かり稽古中に呼吸が苦しくなり「面を外していいですか?」と息も絶え絶えに言ってきたこと。
掛かり稽古中に面を取られる者は何人も見てきたが、自ら面を取りたいと言ってきた者は彼以外にいない。

史也は、真面目に取り組むが、一杯一杯になると自信が無くなり自分の殻に閉じこもり傷つかないようにするところがあった。
そんな彼は3年次に主務に抜擢されたが、うまく対応できず降りることになった。
その時は退部を考えたと思う。。。
私は先を守って「辞めさせんぞ」といったが、その後、本人は立派に稽古に運営に自分の持ち場で頑張ってくれた。

懸人も史也も最後の最後に部内戦で勝ち残り、実力で全日本仏教系大会の個人戦の選手枠を勝ち取った。
本当にうれしかった。

誠は、高校時代剣道部員が少なく経験のない中で入部してきた。
気が優しく、おっとりして、でも勝ちたいという欲求は強く、2年次に出場した試合で、相手は全国的にも名の知れた高校を卒業した強い選手と大いに盛り上がる試合を展開し、引き分けに持ち込んだ。
その後は、部員数も増えて試合に出場するチャンスはあまりなかったが、不平や不満を口にすることもなく、真面目に稽古に運営に取り組んでくれた。
素晴らしいハートの持ち主である。

健は、大学から剣道を始めた学生。
彼も自分に自信がなく、結構さぼり癖があり、そのくせ涙もろく、すぐに退部してしまうかなと心配した。
私があることで「天国の父親に今のお前の姿を見せられるのか!」と叱責したことがあったが、号泣した彼がいた。
選手として、一度も日の当たる場所に立つことはできなかったが、粘り強く、先輩にはかわいがられ(特に渡辺学(H22卒))、仲間にも恵まれ、最後まで続けてくれた。
本当にありがとう。

哲は、私の同期である河嶋の教え子。
一年次・二年次と試合にも出場し、順調に伸びていたが三年次には辛酸をなめた。
悩んだ時期だったのだと思う。
ひと通り大学生としての嗜みを渡辺学(H22卒)あたりに仕込まれ・はまり…???
それでも、三年次から持ち前の真面目さを取り戻し、苦しんだ結果、最後はレギュラーとして活躍してくれた。
ちなみに、小林哲なので(こてつ)の愛称で親しまれ、「こてっちゃん」で有名な食品会社に入社する。
剣道は一生続けていくということなので期待したい。

熊は、印象に残る怒鳴られ方をした学生。
二年次は熊谷で怒鳴られ涙し、最近四年次になって怒鳴られ涙した。
ポテンシャルは素晴らしいものがあり、性格も明るく、素晴らしい能力の持ち主。
特に東海大との練習試合では、彼が相手校のレギュラーから目を見張るような素晴らしい相面の一本を奪い、それがきっかけで相手も目の色が変わった。
この時は20名しか部員がいない中、140名に見られながらアップし試合を行ったもの。
ただ、残念ながらチャランポランなところがあり、安定性にかけ、ポテンシャルを活かしきれなかった。
これは私の指導が甘かったと反省している。
それでも、熊の活躍、熊の気遣いには何回も助けられた。
これから教員目指して引き続き勉強をすることになるようだが、素晴らしい先生になって、是非ともうちに学生を送り込んでもらいたいと思う。

享平は、実力も人間的にも素晴らしいものがあったが、入学当初は引っ込み思案で積極性にかけるところがあった。
しかし、学年が上がるにつれて「やらなくては!」というような責任感が生まれ、人間的にも、剣道の面でも成長してくれた。
部員が少ない分、一年次から当たり前に前に出され、性格的にもきつかったと思う。
それでも、彼の心の成長が見えるたびに「これでいいのだ。」と思ってやってきた。
もっと楽に後輩の時を過ごさせてやりたかった。
でも、この経験は必ず今後の彼の人生の中で「楽しかった」と思える時がくると思う。
最高のキャプテンでした。

本当に素晴らし子たちであった。
幸せな四年間であった。

こんな感じで稽古が終わり、17:00過ぎから謝朋殿様において「卒業生送別会」。
大雪で交通機関に影響があり、参加を予定していたにも関わらず欠席を余儀なくされた方も出てしまったが、大きな混乱もなく無事にできた。

本学の副学長であり剣道部長の高橋先生及び橘会会長の大滝先輩(H48卒)からご挨拶いただき、乾杯の音頭を秋田から参加してくれた渡辺憲亮(H21卒)、卒業生激励の言葉を浅見(H22卒)と私から、橘会入会のゼッケンを大滝会長から、最後の万歳三唱を橘会専務理事の佐口(H3卒)が行いお開となった。

その後、学生は五反田に向かい朝までカラオケ?
私たちはそのまま大崎の居酒屋で二次会。
もさもさと雪がふる中、卒業生との思い出話に花が咲きました。

それにしても、毎年卒業生を送り出すときはうれしさと寂しさが交錯するもの。
これが学生を指導している者の当たり前のこと。
4月には新入生を迎え、本当の意味で新しい剣道部となる。

四年生の残してくれたものを大切にし、新四年生以下と新しい剣道部を作り上げていくつもりだ。

☆お知らせ
 卒業生も3/1・3/2・3/15・3/16・春期合宿(3/21~3/23)は参加します。
 今回参加できなかった方は卒業生もいますので、いじってあげてください。。。


【卒業生】
 内池 享平(経営学部・東京都私立修徳高校出身)
 毎熊 祥平(文学部・神奈川県私立横浜創英高校出身)
 小林 哲 (社会福祉学部・新潟県立新発田南高校出身)
 倉方 懸人(仏教学部・東京都私立大森学園高校出身)
 日下 史也(文学部・千葉県私立八千代松陰高校出身)
 金丸 誠 (経営学部・横浜市立横浜商業高校出身)
 八木原 健(法学部・埼玉県私立本庄東高校出身)

【卒業生送別会等参加者】
・大学
 高橋先生、坂上副部長
・卯月会
 国島さん、小池くん、鈴宮くん、大塚さん
・真水剣友会
 佐藤さん、鈴木さん
・郵政
 内田くん
・卒業生
 大滝会長、佐口専務理事、中村(H15)、渡部(H21卒)、高橋(H22卒)、依田(H23卒)、とうの巣(H24)、
・指導者
 和田、薮田、中村、浅野、浅見
・雪の影響で参加できなかった方
 牧野(H17卒)、田村(H20卒)
・お志をいただきました
 卯月会一同様から清酒と館長の毛利様からお手紙
 佐藤さん(1年佐藤奏の父兄)から清酒
 高橋勇太(H22卒)から清酒とお手紙

◎卒業生と一緒に…
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◎卒業生からのプレゼント…うれしいね!
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by risken | 2014-02-09 17:22 | 監督 | Trackback | Comments(1)
Commented by 太田 英邦 at 2014-02-11 07:17 x
卒業おめでとう。
4年間続けた自信と
出会った仲間を大切に
社会に出てからも躍進して下さい。

振り返ればいつでも監督のかかり稽古が待っています。
指導関係スタッフブログ 「真面」
by risken

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